スロットの勝ち方には大きく分けて「高設定狙い」と「ハイエナ狙い」の2種類が存在する事は以前説明しました。
今回の記事では、「高設定狙い」に続いて「ハイエナ狙い」について説明して行きます。
スロットの「天井」や「ゾーン」「リセット恩恵」とは?
スロットのハイエナ狙いを語る上でまず説明しておかなければならないのが、「天井」「ゾーン」「リセット恩恵」といったものについての基本的な知識です。
それぞれに関して詳しく説明して行きましょう。
天井とは?
スロットにおける天井とは、ある特定のゲーム数(あるいは特定の条件)に到達した時に何らかの恩恵が確実に用意されているものです。
特定の通常ゲーム数を消化するとARTなどが当選する機能として使われるのが一般的ですね(例えば、通常時1000G消化でART当選など)。
機種によっては特定の通常ゲーム数を消化するとボーナスが当選するまでリプレイ確率が大幅に上がり、メダルを減らさずにボーナスの当選を待つことが出来るような機種も存在します(通常時800G消化でボーナス当選まで続くRTへ移行など)。
天井機能とは打ち手に対する救済措置ですから、発動させる事が出来れば嬉しいものです。
とはいえ、先ほどの例を引き合いに出すなら、通常時を自分で1000G回し切った後にARTが当選した所で中々投資金額を回収する事は難しいのですが。
天井というのは、「最悪このゲーム数まで回せば〇〇〇が得られる」という保険であり、一から自分で回し切っても旨味のあるものではない点はご注意下さい。
ゾーンとは?
スロットにおけるゾーンとは、ARTやチャンスゾーン(CZ)などが当選しやすいゲーム数区間の事です。
天井というものが到達すれば何らかの恩恵(ART当選やCZ当選など)が約束されているものであるのに対して、ゾーンというのは基本的に当選する場合もあればしない場合もあるものを指します。
例えば「200~250Gがゾーンとなっており、その区間で30%ほどの割合でART当選に期待できる」など。
一般的にゾーンというものは必ずしも明確になっていない(モードAのゾーンとモードBのゾーンが異なるから外観して分からないなど)ケースも多く、天井に比べると少々分かりずらい概念とは言えるかも知れません。
リセット恩恵とは?
スロットにおけるリセット恩恵とは、設定変更後に何らかの優遇措置が取られる状態の事です。
設定変更後は内部的にチャンスゾーンスタートとなっている機種もありますし、設定変更後は128GまでのART当選率が高いゾーンとなっているような機種もあります。
リセット恩恵の強みとして、その恩恵自体にあやかりながら台が設定変更された事を確認できるというの事も挙げられます。
リセット恩恵だけを狙って勝つ事は少々難しいと思いますが、高設定狙いと複合的に考えると良いでしょう。
ハイエナ狙いとは?
「ハイエナ」の由来
リセット狙いは異なりますが、天井狙いやゾーン狙いは基本的に、誰かが打っていた台を後から打つ戦法を取ります。
もっと言えば、「誰かが期待値プラスの状態でやめていった台を後から打って勝つ」戦法であると言えるので、それがサバンナにおいて他の動物が食べ残した残骸を食らうハイエナを彷彿とさせる事から、この名称が定着したものと思われます。
ハイエナ狙いは誰かが期待値プラスの台を止めてくれない事には始まらないので、「この人そろそろやめそうだな」と思った打ち手を監視し続けるような人も中には存在しており、そういった点も含めてスロッターの中にはハイエナ狙いに嫌悪感を抱く人も存在しています。
そんなハイエナ狙いの種類について説明します。
天井狙い
最もオーソドックスなハイエナ狙いの方法です。
ネット上で「機種名 天井期待値」と検索をかければ、その機種が〇〇〇Gから打ち出せば期待収支〇〇〇〇円(機械割〇〇〇%)といった情報を得る事は難しくないでしょう。
自分自身で計算するのは少々ハードルが高いと思いますが、大雑把な認識として「天井までのゲーム数を半分以上消化していれば期待値マイナスではないだろう」といった認識をもっておくのも、期待収支がネットで検索しても掲載されていないような機種を打つ場合には有効となってくるでしょう。
今はネット上でこういった期待値を計算して掲載してくれているサイトが多々ありますが、本当に旨味のある状況というのは「詳しい期待値が出回る前の天井狙い」にある点を意識して、あえて情報が出回る前に不確定要素を抱えながら(しかし最低限プラス期待値を担保しつつ)攻めてみるのも天井狙いで勝つ上では必要な事となってきます。
ゾーン狙い
天井狙いと比べると少々難易度が高くなりがちなのがこのゾーン狙いです。
天井狙いの場合、天井に到達すれば何らかの恩恵が約束されていますが、ゾーン狙いは恩恵が約束されていません。
それだけ聞くと、ゾーン狙いなんてせずに天井狙いだけに焦点を絞れば良いのでは?と思う人もいると思いますが、それはそれで一つの選択肢です。
ゾーン狙いは概して1回あたりに得られる期待収支も少ない事が多いので、ゾーンは狙わず天井狙いだけに絞るというのもアリと言えばアリでしょう。
しかしゾーン狙いには天井狙いにはないメリットも存在しています。
それは、拘束時間が短いという事。
天井狙いは天井へ到達するか途中で天井をリセットする要因(ボーナスやARTなど)を引くまでは止められませんが、ゾーン狙いなら特定のゾーンをピンポイントで狙う戦法であるがゆえに、そのゾーンで当たらなかった場合には直ぐに止める事が出来るのです。
高設定狙いの記事で機械割という概念を詳しく説明しましたが、この概念はハイエナ狙いに関しても同様に重要です。
- 天井狙いA:期待収支2000円:平均所要時間60分
- ゾーン狙いA:期待収支1000円:平均所要時間20分
このようなケースを比較すると、期待収支の金額だけなら天井狙いAの方が稼げると言えますが、時間あたりの効率で言えば、ゾーン狙いAの方が効率が良くなっています。
さらに言えば、天井狙いに比べるとゾーン狙いはライバルがやや少なくなりやすいという点も挙げられます。
天井狙いをメインに稼働している人の中にも、ゾーン狙いは安い(金額的に大して稼げない)という印象を持っている人は数多く存在しており、そういった人が狙わない分だけゾーン狙いの方が比較的拾いやすい状況が成立しやすいのもメリットの一つです。
リセット狙い
リセット狙いはハイエナ狙いの中に含めるか否か微妙な所ですが、「設定不問で特定区間のみ打つことでプラス期待値を得る」という点では共通するため、当サイトではハイエナ狙いの一部として解説して行きます。
と言っても、リセット狙いに関しては非常にシンプルで「リセットの掛かっている台を恩恵のある区間だけ消化する」というだけです。
リセットの恩恵については、天井狙いと同じようにネットで「機種名 リセット」といったキーワードで検索をかければ情報を得る事は難しくないでしょう。
あとは、設定狙いの記事で紹介した攻略サイトにもそういった情報は掲載されていますから、それを参考にするのがお勧めです。
ハイエナ狙いをする上での注意点
「ハイエナ」の由来を説明した項目でも語りましたが、ハイエナ狙いは他のユーザーから嫌がられる可能性が高設定狙いに比べて高い狙い方だと言えます。
理由はいくつかありますが、露骨なハイエナ狙いが打っている人にとって不快に感じられやすいというのは確かにあるとは思います。
代表的な例として、狙い目の台を打っている人が止めるのを監視し続けるような行為が挙げられるでしょう。
そういった事は単純に迷惑行為としてホールからとがめられる可能性もありますから、絶対にやめましょう。
しかし、そういった露骨な迷惑行為を行っている訳ではないのに何故か嫌がられる…といったケースも存在します。
それに関しては一般論として、多くのスロッターは自分が打っていた台を後から打った人が沢山勝っていたら気分が良くないものだと思います。
もっと言えば、自分が負けているのに周りで勝っている人達は目障りにも感じる…というのも偽らざる本音でしょう。
そういった中で、高設定を打って勝っている打ち手に対して毒を吐くより、ハイエナで勝っている打ち手に毒を吐く方が気楽であるというのが、ハイエナ狙いが批判されやすい一番の理由ではないかと思われます。
当然の事ながら、期待値プラスの台が空き台になっているものを打って勝つという行為は、なんらとがめられる事ではなく、真っ当なスロットの勝ち方です。
しかし、そういった正論を振りかざしたとしても、感情論として「気に入らない」と言われてしまえばそれまでです。
これは高設定狙いについても言える事ですが、「負けている人が大半の世界」である事を念頭に置きつつ、意識的に他の打ち手との衝突を避ける意識は持っておくことをお勧めします。
パチンコ屋の中というのは理論よりも感情が支配する空間です。
負けている人はもちろん、同じく勝ちを目指して期待値プラスの台を奪い合う相手に関しても、感情に配慮した稼働をする事が結果的に自分自身にとっても最良の結果をもたらす事でしょう。