スロットの目押しについて

スロットがパチンコに比べてハードルが高いように思われがちな理由の最たるものは、回転しているリールを自分で止めなければいけない事にあります。

回転しているリールに描かれた特定の絵柄を揃えるという行動を「目押し」と言いますが、目押しこそがスロットを難しいもののように見せている原因と言えます。

今回はそんな目押しについて、そのコツなどを説明して行きたいと思います。

目押しとは

目押しとは、特定の絵柄を狙ってリールを停止させる事です。

スロットは内部的に成立した小役(あるいはボーナス)しか揃える事が出来ない仕様であり、成立役によっては目押しを必要としないものもあります(取りこぼしが発生しない役など)。

そんな中で目押しが必要となるのは、取りこぼしの有る役(スイカなど)を揃える時や、ボーナスを揃える時、あるいはゲーム性的に特定絵柄を特定箇所に狙う必要がある時などです。

ちなみにスロット用語である「目押し」ですが、別ジャンルの用語としても使われています。

なんのジャンルかと言えば、それは格闘ゲームです。

格闘ゲームにおいて、相手の攻撃に合わせるように防御をピンポイントで繰り出す様を「目押し」と表現しており、語源はスロットの目押しから来ているようです。

スロットのリール停止ルール

スロットのリール停止には一定のルールが存在します。

それは、「ストップボタンを押した瞬間から0.19秒以内にリールが停止しなければいけない」というものです。

これはどういった事かと言えば、要するに「ストップボタンを押した位置から0.19秒分は余計に回っても良い」という事ですね。

この0.19秒分というのが、一般的なリールだと4コマ分に相当するので、多くのスロットは「押した位置から+4コマ分まで滑る事が出来る」という事になるんです。

ちなみにスロットのリール回転速度は「1分間に80回転以内」というルールがあり、多くの機種は上限値である0.75秒でリール1回転という速度を採用しています。

この4コマ余計に回れるという特性を生かすことで、一般的な機種で言うところのベルに相当するような役は、目押しをせずとも取りこぼさないように設計する事が出来ているんですね。

さらに言えば、目押しをする際にも、取りこぼしのある小役を揃える際やボーナス絵柄を揃える際には、押した位置+4コマまでは有効範囲となるので、この範囲内でリールを停止させれば小役やボーナスを揃える事が出来ます。

リール絵柄の直視について

回っているリールの絵柄を目視して狙うのが目押しですが、実際のところ多くのスロッターは回っている絵柄をクッキリと目視できているわけではありません。

回っている絵柄をはっきりと目視することを「直視」と言いますが、中級者以上でも直視が出来る人は限られます。

ただそれがスロットで勝つ上で圧倒的に有利な事かと言えば、そんな事は全くありません。

直視を出来なくても目押し、さらに言えば1コマ目押し(ビタ押し)が得意な人は沢山いますし、逆に直視が出来てもビタ押しが苦手な人も存在します。

ビタ押しの上手さと直視というのは関連性は高いものの同一の事ではなく、言うなれば同じ程度のビタ押しスキル(正確なタイミングでリールを止めるスキル)を持っている人同士であれば、直視を出来る人の方が出来ない人よりも凡ミスするリスクが低い…というような感じだと思ってもらえれば良いでしょう。

目押しのコツ

直視ができようが出来まいが、基本的にスロットの目押しというものは、「リール1回転の間隔を刻んで、前の周回で絵柄の狙いを定めて次の周回でタイミング押しする」ものです。

つまり、今まさに絵柄が見えた瞬間に押すのではなく、絵柄が見えた瞬間に狙うべき絵柄を捉え、その絵柄が1周回って戻ってきたところを狙い打つのです。

目押しで最も重要なのはリール1回転のリズムをつかむ事です。

スロットのリール回転速度は1分間に80回転以内でなければならないというルールがありますから、60(秒)÷80=リール1周あたり0.75秒が最速という事になりますね。

基本的にはどのメーカーもどの機種もこの程度のスピードでリールが回転しています。

という事は、この1周0.75秒というリズムを体になじませれば、どの機種でも応用が利くという事になりますね。

あとは直視が出来ない場合、目安になる絵柄を見つける事が重要になります。

一般的にはボーナス絵柄(7絵柄やBAR絵柄など)の視認性を高くすることで、そういった絵柄を目安に目押しがしやすいようには設計されています。

たまにボーナス絵柄から離れた位置にスイカなどを配置するリール配列も存在しますが、そういった場合もボーナス絵柄を目安に「少し遅め」や「まぁまぁ早め」といったような感じで狙うのが良いでしょう。

あとは基本的に最後に狙うリールが最も有効範囲が狭くなりやすい(残りの2リールでボーナスや小役が揃うラインが確定してしまっているので、そのライン上の1コマに停止できる4コマ以内に押す必要がある)ので、自信のないリールから止めて行き最後に一番自信のあるリールを止めるのがお勧めです。

通常時の小役狙い打法

通常時に小役の取りこぼしがないように丁寧な消化を心掛ける事、最近はあまり言わなくなりましたがDDT打法などといった言い回しも昔はありました。

DDTとは殺虫剤の名前からとられた名称で、同名の殺虫剤の強力な効果にあやかって「小役を根こそぎ取りつくす」といった事をイメージして付けられた名称との事です。

スロットの定番的な小役として、「リプレイ」「ベル」「チェリー」「スイカ」といった小役が存在しますが、この中で取りこぼしが発生する事が多いのは「チェリー」と「スイカ」です。

このチェリーとスイカを取りこぼさないように打つことで、せっかく得られた小役の払い出しを不意にするような事の無いようにする事が小役狙い打法の本質です。

最もオーソドックスな手順としては、左リールにチェリーを狙い、左リールがズルっと滑ってスイカが顔を出した時だけ中・右リールにもスイカを狙うというものがあり、スロットのリール配列において定番中の定番となっています。

一度の取りこぼしでは大した枚数ではありませんが、塵も積もれば山となるように、長時間打った場合に頻繁な小役の取りこぼしを行っていると、トータルで思いもよらぬ枚数(金額)の損をしている事も少なくありません。

ある意味、スロットで勝つ事を意識した場合、真っ先にやるべきことは「小役を取りこぼさない打ち方を身につける」事とも言えるでしょう。

目押しの重要性

スロットのゲーム性を考えれば、取りこぼしのある小役やボーナスを自力で揃える事ができるか否かは極めて重要ですので、そういった意味では目押しはスロッターにとって必須の技能と言えます。

しかし逆に、1コマ目押し(ビタ押し)と呼ばれる、まさにその1コマにビタリと完璧なタイミングで止める技術というのは、一部の機種を除いて然程必要ではありません。

その「一部の機種」に関しては、ビタ押しが出来る事で期待値が上がる仕様となっており、そういった機種に関してはビタ押しが出来るか否かが勝ち負けに色濃く反映されます。

一方で、より一般的な大多数の機種の場合、重要なのはビタ押しスキルよりもむしろ「丁寧な小役狙い」であったり、「迅速にボーナスを揃える事」だったりします。

これまでついつい適当押ししてしまいがちだった人は、まずは丁寧に小役狙いを実行しつつ通常時を消化する事に慣れる事から初めてみましょう。

特定の場所を狙って通常時を消化する事が最初は面倒に感じられるかも知れませんが、そうする事でアツい瞬間(ボーナス重複率の高い小役の成立など)を察知できるようにもなりますから、より一層スロットが楽しくなると思います。


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